2009年10月24日 (土)

暇つぶしの本

20091024_books_2 仕事には復帰したけど、まだ完治にはほど遠いので、家でできることをして暮らしてます~。食欲も昨日まではほとんどなかったけど、今日はなんとか戻ってきました。

寝込んでいたときに英語ニュースのラジオ番組聴取アプリを聴いてたら楽しかったのでちょっと英語学習意欲が復活。今日どうしてもコンビニに行かなくちゃいけなくて、行ったついでになぜかNHKのテキスト2つ、買ってきてしまいました。。(あ、書店付きのコンビニなのです~)

といっても「ラジオ英語会話」とかではなく。。
「トラッド・ジャパン10月号」は、NHK第2でやってる、英語で日本を紹介する番組だったと思うけど、ちゃんと見たことはなかったかも。日英両方で「古民家」とか「日本酒」とかを説明してるのを見て、ちょっと読んでみたくなって。これ、しかも月刊なんですね~。そこそこ読みでもあるのよね。

「スマートな食べ方の流儀」は、、。最近食べ方が下手になってるかなあ、って思っていたのと、いい加減ちゃんとしたマナーを知らなきゃ、、と思っていたので、なんとなく。昔いくつかマナー本を読んだ時は、日本独特の洋食マナーみたいなのが多かったりして信用できなくなってしまったので、あまり古くて大仰じゃない本がいいなあと思っていたのです。これはシンプルで必要最小限で、今年発売の600円のテキストってことで、手を打ってみました。ふむふむ・・やっぱりお魚の食べ方は間違っていたわ。。

「村上式シンプル英語勉強法」は、この間買ってだいたい読み終わった本。時々こういう勉強本を読まないとモチベーションが保てないっていうか。Googleジャパンの社長さんの書いた英語本ですが、表紙のデザインどおり読みでは軽~い。とりあえず彼の、単語を毎日眺めて覚えるっていう説を実行してみようかと。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 8日 (月)

「ロング・グッドバイ」読みました。

先に書いたチャンドラー/村上春樹の「ロング・グッドバイ」、2日で一気に読んでしまいました。こうなると活字中毒復活で、家にあった「キャパ-その青春」「その死」や「ちょっとピンボケ」(後述の「翻訳者後記」によるヘミングウェイつながりで。写真家ロバート・キャパは第二次大戦中、パリ開放の時ヘミングウェイとも親しくしていたのです)をパラパラと読んでみたり。そこから第二次大戦つながりでサイモン・ヴィーゼンタールの「ナチ犯罪人を追う」なんてちょっと読み直してみたり・・・。

そうなのです、私が堅めの本にミョーに集中しだす時って、現実逃避。ストレスから目を反らそうとしているときなの。あ~毎日ストレスがいっぱいなのよねーー・・・。

★レイモンド・チャンドラー(村上春樹・訳): ■ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)
■レイモンド・チャンドラー「ロング・グッドバイ」[軽装版](翻訳・村上春樹、早川書房)
面白かった。チャンドラーを読むと主人公のドライな物の見方が読者に移る感じですね。主人公の主観をとおして事件を追体験していくように書かれているので。短くて切れ味のいい文章が巧みなので、どんどん読めて一気に読みきってしまいました。ただ、時々饒舌すぎて鬱陶しい時も。適当に読み飛ばしてしまったけど。

また、主筋が完結したのにラストまでまだ100ページもあるってどういうことなんでしょうか。「え?もう事件は終わったよね??実は犯人、違うの?!」って、混乱してしまいました・・。マーロウの、レノックスに対する好感がよくわからないので、ラストの彼の感慨もあまり共感できません。しかし短く力強い名文、名フレーズのもつ文章の力が胸を打ちます。いわゆる「ハードボイルド」らしくキャラクターの掘り下げや深みはいささか単純で、そこは大衆小説、という感じはやはりあるのですが、チャンドラーのドライな表現力と文章の力が圧倒的ゆえ、心に残る名作として準古典の域に残ったんだろうと思われました。

同じ系統の文章の先駆者、ヘミングウェイについても「翻訳者後記」で村上さんが触れられていて、こういう文章をもっと読みたくなったので、ヘミングウェイも買ってみる気になりました。「日はまた昇る」や「午後の死」「「移動祝日」なんかはむかーし読んで面白かったけど、代表作の「武器よさらば」「老人と海」なんかは読んでないので。チャンドラー物ももう少し読もう・・。

■リチャード・ウィーラン「キャパ -その青春」「キャパ -その死」(文芸春秋)/読み直し
Vデイの上陸部隊に乗り込んでノルマンディーの砲火の中シャッターを切ったエピソード、欧州戦線で米軍部隊とともに各地を転戦する話、やっぱりパリ開放のエピソードなどが最高に面白いです。戦争終結とともに「失業」した、というのをアイロニカルに受け止めている様子も良いね。キャパは個人的に不思議な魅力があった人みたいですね。

■サイモン・ヴィーゼンタール「ナチ犯罪人を追う-S.ヴィーゼンタール回顧録」(時事通信社)/読み直し

強制収容所で解放された日から、どうしていいか事態もよく呑みこめないでいる若いアメリカ兵たちに、収容所の実体や看守達の無法行為を訴えて以来、ナチスドイツによる戦争犯罪を告発する仕事に従事しつづけたヴィーゼンタールの人生を、エピソードとともにコンパクトにまとめた1冊。シリアスで暗くなる話ばかりではなくて、フレデリック・フォーサイスの小説と映画「オデッサ・ファイル」に取材協力したときの話や、アンネ・フランクの日記が持つ「普通の少女が訴える力」について書かれた事など、興味深いです。晩年にまとめられているから、生々しすぎず暗くなりすぎずにテーマを受け止めやすいかも。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月31日 (日)

そういえば、最近読んだ本

ムラカミハルキの事を書いて思い出したのですが、そういえば忙しいといいつつ、最近2冊の本を読みました。というか忙しくて疲れてだらだら家ですごした週末、「何もしないよりまし」と思って読んだのだった・・。

★瀬戸内 寂聴: ■奇縁まんだら■「奇縁まんだら」(著:瀬戸内寂聴、発行:日本経済新聞社)

瀬戸内寂聴さんはどうも好きになれないタイプですが、新聞に連載していたのをなんとなく読んでいて、本の発売も新聞紙上で特集していたのを見て、なんとなく買ってみました。

私は10代の時なぜか佐藤春夫の短編がとても好きだったので、佐藤春夫と谷崎潤一郎の有名なスキャンダルの本当の話なんかが書いてあったのがちょっと気になってもいて。

「文豪」なんていう今はなき死滅した人種のエピソードが・・・それも作家としてのものより、個人的な、変な人としての逸話なんかが中心で、作家に興味をもつきっかけにはなりそうかも。

生命・人類史■「生命40億年全史」(著:リチャード・フォーティ、発行:草思社)

途中まで読んで長らくほったらかしにしてたのですが、風邪引いて寝ていた先週末、突然読み出してやっと読み終わりました。
元大英博物館の館長さんにして古生物学者が書いた、地球に生命体がマグマ溜まりのようなスープ状の海から生まれてからの40億年間の進化と変化の歴史を、一般向け科学書としてカジュアルに綴ってます。恐竜のところでは、古生物学者たちが「ジュラシック・パーク」をどう見ているかっていう会話があったり(ティラノザウルスがRV車を追いかけるスピードで走るのは「スピルバーグのやりすぎ」という意見だとか。)。。

個人的になぜか好きな始祖鳥は、ダーウィンが「進化論」を書いたすぐ後に発見されて、ダーウィンも改訂版でさっそくそのことに触れていたんですね~。なんていう生物史上のいろんなエピソードも色々あって、なんとなく面白く読めました。でも分厚いし、退屈な部分もあるので、読みきるのはなかなかたいへんです・・・。あんまり人におススメはできないかも。でも上の本よりは全然好きなタイプです。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月30日 (土)

ムラカミ・ワールド

Haruki_translated 村上春樹7年ぶりの書下ろし小説「1Q84」が売り出されたと言うので、久しぶりに(←残念ながら・・・)本屋さんに行ったら「下巻しかない」(上巻売り切れ)。すごい売れ行きみたいですね~。下巻の出だしを立ち読みしたら、さすがに読みやすく入っていきやすい文章でした。

でも下巻から読むわけにもいかないしね。ってことで、はずみで・・同じ棚の横に置いてあった村上春樹の翻訳本、チャンドラーの「長いお別れ」、いや新訳「ロング・グッドバイ」を買って帰ってきました。。

前にこれか「さらば愛しき人よ」のどっちかを読んだ時、なんとなく訳が読みにくくて楽しめず終わってしまったので、新訳で読み直したいと一応思っていたんです。翻訳って大事ですよね。現代ものでは特に言葉遣いや単語の古臭さとかが気になってのれないことってある。この本は始めに出たのとは違う[軽装版]。こういうのが出ないかと思って待っていたの。ヨカッタ。待って。装丁もソフトカバーで、版型もペーパーバックサイズ。持ち歩きやすそう&読みやすそうなのがなによりです。かなり分厚く、700ページもあるけど。

ってことで、しばらく読み切るまで時間かかりそうなので、「1Q84」はとうぶん諦め、そのうち読むことにしま~す。。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年4月25日 (土)

「優雅な生活が最高の復讐である」

今日、土曜日の雨はすごかったですね~。あちこち出歩くはずが面倒臭くなり、近所のMipaさまの家に行った以外はずっと自宅でまったりしてしまいました。

草剪くんのニュースですっかり隠れちゃったけど、清水由貴子さんが亡くなった事件には私も凄く同情を禁じ得ないというか、強く心を動かされていたのですが、Mipaさまも同じだったようで、今日は雑談から色々話し込んでしまいました。親も年取ったのを感じるし、、。私なんて一人っ子なんで、他人事とは思えなかったです。

でもそんなことを思いながらも、帰宅後の夕方ずっとリビングでCD聞いたり、聞きながらVHSの片付け(や処分)したり、この間買ったワイン飲んだりして、結構優雅な週末の一日を過ごしてしまったんですが、、。

ずーっと読み切れずに最後の2章が残っていた文庫本も読み終わったし。今日の日に相応しくないような相応しいような、「優雅な生活が最高の復讐である」っていう題の、あるアメリカ人夫妻の伝説的生活について記録した本です。村上春樹がよく書くスコット・フィッツジェラルドも、親しかった彼らに憧れて著書「夜は優し」でモデルにしたという、マーフィ夫妻の話です。

内容はというと、1929年の大恐慌の前のアメリカの大繁栄時代が舞台で、この頃にアメリカの芸術家たちが大挙して渡欧し、特にパリで暮らしたのは有名だけど(いわゆる「パリのアメリカ人」)、その中で最も人に愛されて中心的存在だったのがこの本の主人公のマーフィ夫妻なんです。当時のものごとや芸術家について書いた物には必ず名前が出て来るんですが、本人は60年代に亡くなる直前、ようやく画家として評価されるまで、「お金持ちの名物アメリカ人」としてしか知られていなかった不思議な存在だったのです。この本が出て、当時の事を知らない人達にも初めて(アメリカでも)、名前だけは聞くこの伝説の夫妻についてと当時の彼らの生活ぶりが知られるようになったらしい・・・。

だからこの本には、パリ生活時代のスコット&ゼルダ・フィッツジェラルドやヘミングウェイや、ピカソ、ロシアン・バレエのディアギレフ、コール・ポーター、ストラヴィンスキーなどなど、20世紀初頭にヨーロッパで活躍したアーティストがお友だちとしてぞろぞろ出てきます。この世界が好きな人は必読かも。

私も昔は凄く興味あったけど、いまは遠い世界な感じがするし、ていうか実際まさに遠い世界なんだけど、読んでみたら親しみ感じるよりもアメリカ人たちの大金持ちぶりと、大金持ちの贅沢な暮らしぶりがあまりにも別世界過ぎて。そのなかにある当たり前の人間的な苦しみ・・例えば夫妻の子供たちが早死にしてしまったとか、そういうのさえ、あんまり心に響きにくいところがあったような。。

多分これ、作者がこの時まだ駆け出しのライターで、親しい隣人だった夫妻に聞き書きしてできたものなので、伝記的読み物としてちょっと弱いからかも知れません。親しいだけに対象に鋭く迫っていない所があるし、、で、期待していたほどの感動は受けませんでした。

このかっこいいタイトルは、マーフィ夫妻がヨーロッパ時代に聞いたスペインの諺だそうです。お金と生活の満足感は別物だから、そうあれたら嬉しい事だけど。。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年2月 1日 (日)

【Books】「予想どおりに不合理」

前述のもうひとつ、読み終わった「予想どおりに不合理」[ダン・アリエリー著、早川書房]は会社で奨められた『行動経済学』の本ですが、読み物として面白くて、熱を出して寝てる合間に読み進めて読み終わってしまいました。アマゾンのビジネス書部門第1位だそ~です。

実例や実験がけっこう笑えたりするので、320ページもあるのにどんどん読めてしまうのです。

経済学や政治学では“人間はつねに合理的な判断に基づき最善の行動を取るもの”と仮定していて、それが市場原理の力と拮抗して正しいバランスが取れていくと考えられているけれど、始めの仮定がそもそもおかしいでしょう、という誰もが感じるロジックの不具合を、単に“実際は違うけどね”というところで終わらすんじゃなくて、その不合理な決断の仕方には予測可能な傾向性があり、“人はつねにこういう条件下ではこんなふうに判断したり行動してしまう”というブレの範囲を数多くの実験で明らかにしているのが、この本の大きな特徴でした。

特にマーケティングの人には有益かも。

面白かったのは、、。学生を使って行う実験がいちいち面白いんですよね。備品のような物をちょっとちょろまかすのはほとんど罪の意識を持たずにできても、現金に手をつけるのはためらう心理傾向を確認するために、著者は学生寮に忍び込んでコーラ半ダースと現金を乗せた皿を寮の冷蔵庫にセッティングし、その減りぐあいを実験観察したりするとか。

コーラの半減期は驚くほど早く、72時間後には全ての寮で消滅したそうですが、現金には一切手がつけられていなかったそうです。これは現金に直接絡まないITや書類操作上の犯罪の方が、万引きや強盗よりはるかに罪の意識がなくできてしまう事を実験した例でした。

他にも色々あるけど、人間はいつも社会規範と市場規範の両方の基準を持っていて、金銭が少しでも意識にのぼると市場規範に基づいた行動をしてしまい、社会規範によるルールが壊れてしまうっていう調査は特に印象的でした。

つまり、無償でしたことや社会的ルールと思われることに金銭を持ち出すと、信頼感が著しく崩れて回復が難しいってことですが、企業も消費者から信頼感を得るために親戚か仲間のような印象を与える宣伝をしていると、市場原理の必要性からビジネスライクに処理したときに、消費者から仲間に裏切られたような感情的怒りをかってしまうと戒めてます。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

【Books】「鳥の脳力を探る」

Alex_with_doctor_2 Okameinko この間からにわかに鳥の話が増えていますが、今週は会社で奨められた本をアマゾンで注文するとき、送料を無料にするためについでに買った「鳥の脳力を探る」[細川博昭・著、サイエンス・アイ新書]なんていうややマニアック?な本を買って読んでしまいました。

この本は母が購読している日本野鳥の会の地域の機関紙で紹介されていたのを暇つぶしに読んで知ったの。

長い間脳が小さくて頭が悪いとされていた鳥類は、調査すればするほど、哺乳類の中でも霊長類に近い発達を遂げている脳があるみたいだ、という最近のいろんな研究を、一般向けに解りやすく紹介している本だったのですが、、。

面倒臭い解剖学的研究のところは適当に流して、具体的な実験結果とか実例とかが興味深かったです。

鳥の中でも特に最も進化した種の「スズメ目(もく)」は人間の5~6歳児のレベルには達しているものも結構いるらしい!・・というのが驚きでした。スズメ目には、カラスやカケスなんかも入ります。カラスなんかは、なるほどね~、という感じね。変な駆除装置なんか、すぐに慣れて引っ掛からなくなるのも当然かも。

鳥の脳が発達したのは、飛翔中に位置確認を肉体的、視覚的に空間把握しつつ、高速で移動しなければならない事情から生じた必然だそう。視覚と聴覚は人間より段違いでいいのはわかるけど、それも人間には白くしか見えない紫外線の色が見えるとか、上空から水面下の魚がもちろん見えているとか、日本語と英語が違う言語だと把握できたとか、具体的に聞くとすごいです。

またドリトル先生が飼っていたのでも知られるヨウム(African Gray Parrot)。30年にも渡ってアメリカ人の学者が言葉や数や物の概念を教えた有名な研究があるそうで1章取って紹介してたのですが、それによるとオウムの仲間はある程度数の計算や物事の把握などもできることが分かったのです。

でもここまでは犬や猿や象でもあると思うけど、、なにしろ相手は人間語を真似できるヨウム。自分(鳥)が理解した内容の説明や人間との意志の疎通を人間語でしていたのが他の動物と全然違う点!実際読んでるとシュールなくらいでした。なんかすごいよ~。

こういう本を読むと、鳥とか動物とか、飼いたくなりますね~。ちょっとすぐには事情が許さないんだけど。。う~ん、かわいい~heartheart。昔十姉妹を飼っていたけど、今度飼うなら人間語を喋れそうでキュートなオカメインコがいいかしら・・と妄想・・。

※写真はペッパーバーグ博士とヨウムのアレックスと、オカメインコ(キュート!)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月25日 (土)

ジローラモさんのイタリア本

Books_of_italy_2 今週は週末近くに風邪を引いて病欠してしまったので、この土日で行く予定だった「フェルメール展」は来週に延期しました。一緒に行くはずのMipaさまもちょうど風邪引きだったので、一方的に迷惑かけずにすんでちょっとホッとしたりして。

だけど治りかけてるけど外出するのはまだ早いような、ビミョーな状態ってけっこう退屈~。このあいだ映画「トスカーナの休日」を見たあと、Amazonで原作の日本語翻訳本(フランシス・メイズ著、早川書房)を買っていたので、ダラダラ読んだりしているんですが、ゆったりした調子のエッセイなので、内容はとても興味深くて面白いけど、どんどん読み進む「勢い」みたいなものがあまり出ない本なんです、これって。

そこでイタリア関連の本って他になかったか本棚を漁ったら、ずいぶん昔読んだチョイ悪ジローラモさんのデビュー作「極楽イタリア人になる方法」(パンツェッタ・ジローラモ著、KKベストセラーズ)っていう本が出てきて、こちらはトークそのままの勢いで読める本なので、久しぶりに読み直しました。

Girolamasan この本、1995年に発売していて、帯に本人の写真が出てるんだけど(左がそのアップ)、13年前のジローラモさんってこんなに若かったの!!オドロキ~。ずいぶん極端に老けたわね~。欧米人の年の取り方って、早いー。(失礼・・・)

内容は子供の頃の思い出やパンツェッタ家の日々のエピソードを通して、ナポリ人の日常を面白く紹介しているのが中心で、その辺のところはいまでも割と覚えていたんですが、当時から彼と奥さんには日本人にイタリアを紹介するアグリツーリズモなどの旅行プランナーとしての計画があったみたい。それに関する旅の話なんかは当時私の方で興味がなかったので全然記憶に残ってませんでした。いま読み直して初めて意味があったかも。

セリエAの試合に警官がやたらと多いのは、警備が厳重とは限らなくて、警官の制服を着ているとスタジアムにタダで入れるから、それを利用して見に来ているだけかもしれない・・・とかいう話も、いま読んだ方がなっとく!でしたー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月16日 (月)

ムーミン谷の冬

ムーミン谷の冬 (講談社文庫 や 16-5)ムーミン・タオルに刺激されて「ムーミン谷の冬」(講談社文庫)を読んでみました。^^

松葉をいっぱい食べ、家中を暖かくして冬眠に入ったムーミン一家。なのになぜかムーミンはある日突然目が覚めてしまってどうしても眠れなくなってしまった・・。

ままは呼んでも目を覚ましてくれないし。・・ていうわけでたった一人、生まれて初めて冬を体験する、ムーミンの冒険が始まります。。

やっぱりカワイイな~。素朴なイナカっぽさも含めて。。それにしても北欧の冬は本当に厳しそうです。。冬中太陽が出なくて、もう二度と出ないかも・・と不安になりつつ太陽が顔を出し始めるのを待ち続けるとか。

何しろ氷のような寒波が過ぎて雪がチラつき始めたら、水平線まで凍った海が溶けだして春が近づいてきた兆し・・なんて想像を絶しますよね。

今日は結構暖かい一日だったので冬の気分になるまで時間がかかったのが難だったけど。

パガニーニ:VN協奏曲第1番また、これもAmazonで購入したのでついでにまたヤッシャ・ハイフェッツの「ベートーベン/ヴァイオリン協奏曲」五嶋みどりの「パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番」のCDも買ってみました。

五嶋みどりは15歳の時の録音だそうだけど、単にパガニーニの超絶技巧を弾きこなすだけじゃなくて音にふくよかさも輝きもあるのね。。やっぱり天才だったのね~。。なんて初めて知りましたよ~、、。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月15日 (木)

小泉元首相の「音楽遍歴」

今日ランチタイムに書店でふと見た、小泉純一郎元首相の著書「音楽遍歴」(日経プレミアシリーズ、新書)を買って読みました。お昼休みと帰りの電車で読み切れる軽~い書き振りは、どうも本人が直接書いたわけではなく、口頭で語ったものを編集者が書き起こした感じ。政治の回想録は書きたくないけど好きな音楽の事ならって快諾してできた本らしいです。

・・・なので内容は軽いのですが、面白いエピソードもけっこうチラホラありました。日韓ワールドカップのとき、忘れてたけど、カナダでサミットに出席していたドイツのシュレーダー首相(当時)が、ドイツが予想外に決勝戦まで進んだのでどうしても見たいと言って、小泉首相の専用機に便乗して日本に来たっていう出来事が、そういえばありましたよね。

そのエピソードも載っていて、無理矢理便乗させてもらったお礼にと、シュレーダー首相は「小泉、あなたはワーグナーがお好きとか。W杯のお礼に今度はバイロイトで。」などと言い残して去り、本当にバイロイト音楽祭から招待状をもらって、シュレーダー首相と二人タキシードで乗り込んだっていう後日談が書かれていました。^^
バイロイト音楽祭、普通に申し込むとチケット当選?まで10年くらいかかるそうです。職権濫用?!・・なんだけど面白かった・・。

クラシック愛の話もなかなか面白いですが、今週ちょうど日経新聞夕刊に連載されている漆間(うるま)前警察庁長官には負けますね~。(1週間連載「こころの玉手箱」。)漆間さんは小学生の時からピアノとバイオリンをやっていて、警察庁を退官した現在、「難曲探険隊」の仲間とインターネットで“知られざる名曲”の楽譜を入手しては演奏会をしているそうな!

激務そうな立場の人に意外な芸術の余技が・・なんて、なんかいいですね。文化的で、ちょっと見直してしまいます。

小泉さんの本に戻りますと、巻末に愛聴盤リストが出ていたので、これを参考に私も聴いたことのない曲を少しづつ開拓しようかなと思ったりしています~。

 ←これです~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 3日 (日)

「チーム・バチスタ」と村上春樹

なんだかドタバタした毎日が続く今日この頃ですが、みなさまお元気でお過ごしでしょ~か?私の方は看病生活もまだまだ続いてますが、母もだいぶ回復してまいりました~。外出はできないながらも痛みがずいぶん治まったので、家事も半分はやってくれるように。まだ2ヵ月は無理しちゃいけない・休んでなきゃいけないんですが、一時に比べたらすっごい楽な毎日で~す。(^-^)v

・・・ただ早めに帰宅しないといけないので、最近の楽しみは帰宅途中の電車の中での読書です。もうすぐ映画が公開される『チーム・バチスタの栄光』(海棠 尊)と『走ることについて語るときに僕の語ること』(村上 春樹)を読んで・・・というか後者はまだ読んでる最中なんですけど、なかなか面白かったです~。

『チーム・バチスタの栄光』は、大学病院を舞台に心臓外科手術で連続する死亡事故?をカウンセリング医の主人公が調査していく話なんですが、癒し系の主人公がなかなか面白い存在なのに、映画では女性に変えて竹内結子が演じるというので、ちょっとがっかり・・・。まあ、脇の看護婦さん以外女性がいない話なので、絵的に女優さんがほしくなるのは分るんですけど。また主人公と組んで強引に調査を進める強烈なキャラの厚労省役人・白鳥役は、原作では相当ヒドいルックスなのに阿部寛が演じるという。これは私は見ていないけど「トリック」の教授役をもっと強烈にした役柄なのでイメージがはまったから、らしいです。バチスタ手術を行う超エリート・チームのメンバーには、吉川晃司、池内博之、玉山鉄二、佐野史郎、・・・って、犯人はどう考えても佐野史郎(^^;;って思ったら、彼は第1助手の垣谷役なんだそう。え、じゃぁ、あの役は誰が・・・・???

『走ることについて語るときに僕の語ること』は村上春樹が長距離ランナーとしての自分を語りながら自分自身についてずーっと考察しているエッセイ。ほんとにきちんと毎日を組み立てていける人なんだな、成功する人ってこういうのかしらと思いながらも、いま個人的にコツコツ頑張らなければいけないこともあるので、そういうのに取り組む心構えみたいなものを教えてもらってるような気も。。。珍しく本人の写真がずいぶん載っているのですが、ムラカミハルキってなにげに岡ちゃんに似てるような??表情がね。なんとなく・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月23日 (日)

週末に「プラダを着た悪魔」の原作本を読む!

今週は月曜が秋分の日の振替休日で、ただでさえ4営業日しかないところに、金曜に1本校了があって直前の修正も山のように出て、なのに木曜日は一日中外出しなければならないという、めちゃめちゃな1週間でした~。。(┬_┬)

なんとか無事終わったけど、すっかり気分はローテンションの局地…。
この休みは現実逃避したい気分です。てなわけで、木曜にAmazonから届いた本を金曜から一気読み。それにこの前TSUTAYAでTVドラマの「HERO」を(放送中はほとんど見れなかったので)残ってた5巻だけ借りてみたら、う~ん、これは面白い!…なので他の巻も全部見ようと行って見ると、映画のキャンペーンもあってか、全部出払っているのね、これが。^^;

代わりにやっぱり放送中見れてなかった「ハケンの品格」のDVD1と2を借りたら、なんかあの無表情、あの態度、、。私も結構派遣してた時期があるけど、篠原涼子も加藤あいも役柄が極端過ぎて、あんなじゃ見てて救いがないっていうか、、、職場のストレス解消にはならないっていうか…。なんとなくまた暗くなっちゃいました。^^;
プラダを着た悪魔〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)
読んだ本はこの間見た映画「プラダを着た悪魔」の原作本です~。(ローレン・ワイズバーガー著、早川文庫)映画よりナルホドこれなら分かる、ってところがいっぱいあったけど、映画の方がみんなが共感できるように上手く作っているかなぁと改めて思ったりして。

メリル・ストリープはあの演技でアカデミー賞にノミネートされてたんですね~。意地悪な役なのに嫌味なくうまかったものね~。この人は本当はいい人そうなのにコメディのセンスで意地悪役をうまくやってる所がいいな。優しそうにしてるけど実は意地悪、って人はやっぱり見てて感じますよねー。

映画に刺激されてこの前読み直した元ヴォーグ編集長の回顧録「ヴォーグに見るヴォーグ」には、映画の原作の編集長のモデルと推測されている現編集長のアナ・ウィンターの事も書いてありました。
それによると、アナはその2代前の伝説的編集長のダイアナ・ブリーランドと似た、いわば「芸術家的ファッション人間」タイプみたい。ビジネスライクからは程遠く、スタッフは彼女の”ひらめき”に振り回されながら仕事せざるを得ないため、結局全員がアナの顔色を伺うようになってしまうようでした。

いくらアシスタントとはいえ、オフィス業務の中でベビーシッターの面接から家族旅行の手配から、買い物、毎日のクリーニングも、もう何から何まで24時間振り回されるなんて、仕事の粋を越えていて、異常~。。しかも、あまりに特殊なので、相当部分が実話だろうとしか思えないんですよね~。空想だとしたらリアリティなさすぎて。

また前述の回顧録によると、ヴォーグって元々、大金持ちの娘達を編集者に雇って彼女達と同じ読者層に売るクラス・マガジンとして出発したため、他の雑誌と違って金に糸目をつけない、予算青天井の編集スタイルが一種の伝統としてできてしまってるそうなので、そういう特殊事情があって初めてなりたつ話かな~とも思いました。。日本の雑誌じゃ、きっとありえないでしょ??

…なんですが、理不尽な上司になんとしてもキャリアを積むため食い下がる主人公の頑張り具合なんかを読むと、いけない、ちょっとは見習わなきゃ、って気分にさせらてしまったりして。。。読んでよかったってことかな〜??

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007年7月 7日 (土)

U-20と小澤征爾の本

U-20絶好調みたいですねー。
みたい、というのは映像では一度も見れていないので、その「ピチピチ感」(キャプテン・談・・・・。←いいかげんにしていただきたい。)も、まだわからないのが残念なのですが。
第1戦のスコットランドに大勝したと思ったら、おととい2戦目、強豪コロンビアにも1-0で勝利。ひとつ上の年代のU-22にもスターが出てきているけど、なぜか微妙な危なっかしさが心配がられているのにくらべて、元気で気持ちいい!っていう意見が多いみたい。この世代は勢いがあるかなっていう印象ができたのは心強いです。^^


今週もまだバタバタしていて、その合間の電車の中で「のだめカンタービレ」の続き、11巻から14巻を読み、それに刺激されて佐渡裕さんの新刊「感じて動く」(ポプラ社)を買ってみたり、小澤征爾のデビュー当時の手記をまとめた「ボクの音楽武者修行」(新潮文庫)を読んでみたりしてました。ヨーロッパに行ってからののだめは、ちょっと変だけどかわいい普通の子、って感じにやっとなってきた。千秋と付き合いだしたからか・・・。まだ多少変だけど。本の方は、前者はまだ読んでないのですが、後者はもうすぐ読了です。こういう風に、ちょっと興味をもつと、関連書籍なんかにあれこれ手を広げてしまうのが私の癖みたいです。(^^;;


小澤征爾の本は、1950年代初期に留学というわけでもなく貨物船でヨーロッパに渡るところから始まって、パリで偶然知ったブザンソン国際指揮者コンクールに参加してみたら優勝。いちやく無名の東洋人がヨーロッパの音楽界で多少なりとも注目を集める存在になり、その後いくつかのオーケストラの指揮を取り、コンテストを受けつつ、バーンスタイン、カラヤンという一流の指揮者に次々師事、ついに当時バーンスタインが指揮者をしていたニューヨーク・フィルの副指揮者に就任するまでを振り返った手記なのです。書かれたのも61年ごろとかで、まだニューヨーク・フィル着任まもなく。たった数年の間に彼の身に起きたできごとを当時書いた手紙などを中心に書きおこしているので、まだフレッシュな気持ちが前面に出た、青春の書、っていう感じです。


語り口は世代の差を感じるんですが、いつも生き生きしている小澤さんらしい陽気な青年って感じがバリバリ全開。肩書きが全然なくても音楽さえよければどんどん取り立ててしまうヨーロッパの音楽界に、懐の深さとか聞く耳もった人の多さとか、まさに実力主義の世界、なんて感じを受けました。そしてその道のプロならではのちょっとした説明などに、クラシック音楽の豆知識なども得られて興味深かったです。


こうなると読んでばかりいないで色々聞いてみたくはありますねー。
ごくメジャーなラフマニノフの2番やベートーベンの交響曲とかは分るけど、ブラームスとかハイドンなんて地味なイメージすぎて曲がまったく出てこないし(音楽の授業では、つまんなくて何度聞いても覚えられなかった。これ、フツーよね?)、有名どころの作曲でもオーボエやピアノ連弾のための曲なんかもちろん全然だし・・・・。


よくクラシック好きが昔から言う、「指揮者や演奏家による違い」みたいなのがわかるほど聞いたことは一度もないので、そういうこともわかるようになってみたい・・・。
これまでわたしが唯一違いをわかったのは、カール・べームとカラヤンが指揮したマーラーの第五番だけです。ええ、映画「ベニスに死す」の主題曲に使われて超有名な、あれです~。。。
カラヤンは絢爛豪華で軽いノリだったけどベームはぜ~んぜん違って、19世紀末的な重苦しさと微妙に不協和音な感じが、逆にすごくよかったのを覚えてます。(はい、映画のがベーム指揮版です~)

そういえば「のだめ」の着うたフルサイトを見たら、漫画に登場した曲を試聴してからダウンロードできるサービスをやっていました。漫画に出てくる曲をセレクトしたCDも売っているけど、カバーが漫画の絵なので、これはちょっと買いにくいですね~。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2007年6月23日 (土)

仕事の合間の、のだめと三浦しをん

今週はずっと、公表するための数字を元データと加工データとでつき合わせてチェックするという準備作業をしてました。。他にも印刷物何点かの初校チェックをしたりフォーマットチェッをしたりしながらも、これが一番ヘビーだったので何日もかかってしまった。
集中力がいるし、一日中何千何万という数字をチェックしてたら根がつまりすぎて気持ち悪くなってしまうことを繰り返し、木曜にやっと確認し終わった数字からグラフを作成して印刷会社にファイル送付したら、もう限界を超えていて、金曜はダウンしてしまいました~。。。


いま、一人で雑用から仕上げまでなにもかもしなければならないのと、スケジュール的に8件ぐらい同時進行になっているので、死にそうです・・・。一瞬だけ一段落したら、いきなりこの体たらくでした・・・。でももう少し内容に踏み込んでの校閲とか校正はぜーんぶこれからなので、それらはすべて来週まわしです~。


金曜は一日中死んだようになって、夜8時過ぎ、やっと起きだしてぼんやりしつつ、会社の同僚が貸してくれた漫画のだめ・カンタービレと、木曜のお昼休みに買った、三浦しをんのエッセイしをんのしおり」(新潮文庫)をなんとなく読みました。
実は木曜に私生活的事件もあって、金曜には私が声かけて出かける予定もあったのに。なんで本読んでるんだっけ、って感じもするけど、起きているのがやっとなのでしょーがなく。。。


「のだめ」は、なんと今ごろ初めて読むんです~。ずっと漫画全然読んでなかったです。そういえば。題材的に面白そうと思っていたけど、知ったのがすでに単行本10巻出た時だったから、いまからこんなに買うのかと思うと決断できず。誰かに借りたいな~と甘いことを考えて先延ばしして、早、一年くらい??やっと同僚が持ってることが分り、しかも貸す!と言ってくれ、まず1巻から6巻まで持ってきてくれたので、さっき読み始めてさっき読了。


・・・・書いてる世界も題材も面白いんだけど、のだめのキャラにいまいちついていけず。主人公は完全に千秋ですよね。人格内面まで描いてるの千秋だけだもんね。少なくとも6巻までは、のだめは脇キャラとしか描かれてないよねー。その方がほっとするけど~。


三浦しをんは、日経新聞の夕刊で、曜日変わりの連載エッセイをいま書いていて、それがチョ面白いのでファンになったのでした。その印象では、30代半ば、いつも家でゴロゴロしているオバさんになりかかったような垢抜けない女流作家。いやむしろ文学者らしい教養からおじさん風言葉を連発してしまう、ちょっとおじさんにもなりかかった作家らしい方のような。。そんな印象だったのですが、文庫になったエッセイを読むと、・・・ボーイズラブ物に萌える漫画オタの方だったのね~~!日経新聞には、やや上品に表現したエッセイのみ書いていたのか。


立ち読みして止めた方の「人生劇場」(新潮文庫)なんか、相当しょーもないサッカー評??というか、日韓W杯の時のありがちなイケメンサッカー選手評のお下劣版が書いてあったので買うのをやめ、こっちにしました・・・。でもコミケを徘徊し、妄想に萌える変な女の日常生活を余すところなく書いていて、結構笑えた・・・。時々古文の現代語訳なんかが入っていて、日常的に古文を自分の言葉で楽しんでるところが出てくるけど、そのへんは流石な読み込み方だったりして、ううむと唸ったし。
写真見ると想像より可愛い人でした。弟さんに「ブタさん」と呼ばれているのもよくわからない普通の体型だし~。
小説は全然違って感動的だっていう口コミを読んだんですが、どうしようかなーーー、と考案中。もう少しエッセイ読んでから決めようかな~・・・。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2007年1月23日 (火)

■グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

書名「ザ・グレート・ギャツビー[村上春樹翻訳ライブラリー]」(著:スコット・フィッツジェラルド、訳:村上春樹)

グレート・ギャツビー

※いままで読んだ本は「このごろ読んだ本」リストに書いていたのですが、そしてそれは写真を載せやすいから・・・だったのですが、昨日ココログエラーなのかこの本をリストにアップした時カバー写真がどうやっても載せられなくて諦めた、のをきっかけにして、これからはこちらに書いていくことにしました。というわけで以下もリストに一度載せた文のコピペを元に書き足したものなのですが、先に読んでくださった方は、そんな訳ですのですみません。

最近この廉価版が出て書店に平積みされているのを見て、やっと読んでみようかなと購入しました。以前から別の訳本を数行読んでは、何度も挫折していたけれど、この本は冒頭からある意味そのまま現代の物語だなあ、という感じがしてすぐに物語世界に入っていけて。

・・そんな風に思っていたら、訳者後記によると、それこそが翻訳の目指したところだったとか。ストーリー全体はメロドラマチックなところがあるうえに、ギャツビーの裏の仕事への食い込みがさらっとしか描写されていない点が弱みになって物語を背後で支えるリアリティが希薄になり、読後感を軽いものにしてしまっていると思うんだけど、その時々の登場人物の内面の動きの描写にはさすがに深みが感じられました。

デイジーの、純粋だけど甘やかされて育って無責任で決断力がないために、結局悲劇を引き起こしてしまい、それなのに自分は罪を頬かむりして自分たちの生活を守ってしまうところとか。主人公キャラウェイの、ギャツビーへの揺れ動く気持ち(信頼に値する人間かどうか見定めようとして)と、中西部風の生真面目さを失わない視点とか。恵まれて育った、金持ちのスポーツマンで自己中心的なデイジーの夫・トムブキャナンとか。登場人物は多くない分、それぞれ複雑に長所と短所、両面のある、現実味をもった人物に描かれている。それが力強いリアリズム調ではなくて、都会的な風俗描写の中でさらりと描かれているのが、すごく現代的な感じを受けます。

でも多分フィッツジェラルドが一時流行おくれの流行作家として消えてしまった後、爆発的な再評価がされたというのは、きっと、冒頭や巻末に見られる主人公のモノローグのような、味わい深くて華麗な文章が最大のポイントだったんだろうなと。英文の原作はまったく読んでいないながら、この翻訳をみて、思わされました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)