« W杯出場国、続々決まる | トップページ | 大丸カード、使えそう! »

2009年6月 8日 (月)

「ロング・グッドバイ」読みました。

先に書いたチャンドラー/村上春樹の「ロング・グッドバイ」、2日で一気に読んでしまいました。こうなると活字中毒復活で、家にあった「キャパ-その青春」「その死」や「ちょっとピンボケ」(後述の「翻訳者後記」によるヘミングウェイつながりで。写真家ロバート・キャパは第二次大戦中、パリ開放の時ヘミングウェイとも親しくしていたのです)をパラパラと読んでみたり。そこから第二次大戦つながりでサイモン・ヴィーゼンタールの「ナチ犯罪人を追う」なんてちょっと読み直してみたり・・・。

そうなのです、私が堅めの本にミョーに集中しだす時って、現実逃避。ストレスから目を反らそうとしているときなの。あ~毎日ストレスがいっぱいなのよねーー・・・。

★レイモンド・チャンドラー(村上春樹・訳): ■ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)
■レイモンド・チャンドラー「ロング・グッドバイ」[軽装版](翻訳・村上春樹、早川書房)
面白かった。チャンドラーを読むと主人公のドライな物の見方が読者に移る感じですね。主人公の主観をとおして事件を追体験していくように書かれているので。短くて切れ味のいい文章が巧みなので、どんどん読めて一気に読みきってしまいました。ただ、時々饒舌すぎて鬱陶しい時も。適当に読み飛ばしてしまったけど。

また、主筋が完結したのにラストまでまだ100ページもあるってどういうことなんでしょうか。「え?もう事件は終わったよね??実は犯人、違うの?!」って、混乱してしまいました・・。マーロウの、レノックスに対する好感がよくわからないので、ラストの彼の感慨もあまり共感できません。しかし短く力強い名文、名フレーズのもつ文章の力が胸を打ちます。いわゆる「ハードボイルド」らしくキャラクターの掘り下げや深みはいささか単純で、そこは大衆小説、という感じはやはりあるのですが、チャンドラーのドライな表現力と文章の力が圧倒的ゆえ、心に残る名作として準古典の域に残ったんだろうと思われました。

同じ系統の文章の先駆者、ヘミングウェイについても「翻訳者後記」で村上さんが触れられていて、こういう文章をもっと読みたくなったので、ヘミングウェイも買ってみる気になりました。「日はまた昇る」や「午後の死」「「移動祝日」なんかはむかーし読んで面白かったけど、代表作の「武器よさらば」「老人と海」なんかは読んでないので。チャンドラー物ももう少し読もう・・。

■リチャード・ウィーラン「キャパ -その青春」「キャパ -その死」(文芸春秋)/読み直し
Vデイの上陸部隊に乗り込んでノルマンディーの砲火の中シャッターを切ったエピソード、欧州戦線で米軍部隊とともに各地を転戦する話、やっぱりパリ開放のエピソードなどが最高に面白いです。戦争終結とともに「失業」した、というのをアイロニカルに受け止めている様子も良いね。キャパは個人的に不思議な魅力があった人みたいですね。

■サイモン・ヴィーゼンタール「ナチ犯罪人を追う-S.ヴィーゼンタール回顧録」(時事通信社)/読み直し

強制収容所で解放された日から、どうしていいか事態もよく呑みこめないでいる若いアメリカ兵たちに、収容所の実体や看守達の無法行為を訴えて以来、ナチスドイツによる戦争犯罪を告発する仕事に従事しつづけたヴィーゼンタールの人生を、エピソードとともにコンパクトにまとめた1冊。シリアスで暗くなる話ばかりではなくて、フレデリック・フォーサイスの小説と映画「オデッサ・ファイル」に取材協力したときの話や、アンネ・フランクの日記が持つ「普通の少女が訴える力」について書かれた事など、興味深いです。晩年にまとめられているから、生々しすぎず暗くなりすぎずにテーマを受け止めやすいかも。

|

« W杯出場国、続々決まる | トップページ | 大丸カード、使えそう! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ロング・グッドバイ」読みました。:

« W杯出場国、続々決まる | トップページ | 大丸カード、使えそう! »